【インターン日記】大学生が段ボール会社の社内環境を見て「気持ち良い職場」とは何か考えてみた③~レポート編~
ここまで、打ち合わせや社員さんへのヒアリングを通して、社長である福井さんの理想や、社内に蔓延る問題点などを追求してきました。
今回のブログでは、私がIMARIの社内環境改善プロジェクトを通して、学習したことをお伝えしたいと思います。
「今一番最初にやるべきこと」を考える
当初、打ち合わせで福井さんが掲げられていた目標は「社内で経営者を育てる」ことでした。
会社の経営ができる人材を伊万里市から世界に送り出すことができれば、自分たちの拠点である伊万里市を盛り上げることができる……。会社、ひいては伊万里市の繁栄のために福井さんが考えていた計画でしたが、社内でヒアリングを行った結果、複数浮上したのは「働き方」や「社内設備」など、些細だけれど働く上では非常に重要な従業員さんたちの悩み事でした。
これまでのIMARIは、ブレスト形式の会議をおこなう時間がなかったり、週報制度をうまく機能できていなかったり……。社員の皆さんいわく「思っていることはあるけど、口に出しづらい環境」だったそう。

そこで、一人ひとりが思いのままに意見を話せるヒアリングの時間をもうけた結果、社員さんの抱える悩み事を、白井さんを介して社長である福井さんに伝えることができました。
社員さんの意見を受けて福井さんの考えも変化し、「経営者を育てる」という目標から「まずは風通しの良い社内環境をつくる」ことにシフトしました。ただ、福井さんは目標を諦めたわけではなく「経営者の育成」は社外でも可能なので、まずは社内の環境改善に着手し、人材の育成は社外で、もしくは環境改善が成功した後に取り組むことになりました。
福井さんの目標は、IMARIという会社だけではなく「伊万里」という街全体を盛り上げるために必要なものだと思います。しかし「今、一番最初にやるべきことは何か?」と根本から考え方を変えたおかげで、初めて社員さんたちが抱えるお悩みに触れることができました。当初の目的を優先していたら、きっと社内の細やかな問題には目が向かなかったのではないかと思います。
「意見が言える場所」の必要性
(※ここからは、インターンを卒業し、就職した後の私の考えをまとめた追記になります<2022年8月追記>)
私は2022年4月から社会人として働いていますが、IMARIのプロジェクトに関わっていたときは現役の大学生でした。当時、学生の視点で「仕事じゃなくても、意見を言える場所がなくて困窮していくことってあるよなあ」と考えていました。
ゼミやサークル、バイト先など、集団で活動する場面では、さまざまな人のさまざまな意見が存在するはず。もし誰かが不満を抱えていたとしても、みんなで話し合う機会があればきっと改善方法が見つかるはずなのに、意見を言える場所がないから関係性が悪化していく……そんな場面を、学生生活でも何度も見てきました。
今回の社内環境改善プロジェクトで得た気づきは、社会人になった今、私の軸になっているような気がします。
ヒアリングを介して社員さんの思いがトップに伝わり、社内環境がよくなる様子を間近で見させていただいた数ヶ月。たとえ相手が上司や先輩など地位のある方でも、臆さず発言する必要性や、誰もが発言できる場所や機会を設けることが、いかに組織の発展に繋がるかを学習できました。また、悩んだときは一度立ち止まって「今、一番最初にやるべきこと」を考える能力も身についたと感じます。
早いもので、私が就職してすでに4ヶ月が経過しました。今でもIMARIのプロジェクトで学んだ「発言の必要性」「発言できる場所の重要さ」「今、一番最初にやるべきことを考える」を念頭において、仕事に奮闘しています。この3つの学びを忘れずに、これからの社会人生活も頑張りたいと思います!