【インターン日記】インターンと会社の理想の関係性①
・インターンと会社の理想の関係性
・インターン生と枠の関係は健康だったのか
はじめに
こんにちは!藤元です。
今まで、私は自分が関わったプロジェクトについてレポート記事を作成してきましたが、就職のためインターンも卒業となりました。
今回は最後ということで、インターンを通して私が気になっていたことについて書きたいと思います!約1年のインターン期間を過ごして私が感じたことは「インターン(私)と会社(枠)の関係性は正解だったのか?」ということです。というのも、枠のインターンは多分ちょっと変わってます。学生がイメージしているような「普通のインターン」とは少しやってることが違いました。
普通のインターンとは
では「普通のインターン」の定義とは一体何なのか、調べたので紹介します。
インターンシップとは?
インターンシップは、学生が企業で実習や研修的なプログラムをもとに就業体験をする制度のことです。インターンシップに参加することによって、自分のやりたいことを見つけたり、業種選びの参考にしたり、企業研究を深めたりすることができます。(インターンシップの種類や内容 - 就活準備 - マイナビ2023)
一般的なインターンは、希望する業界の企業で、実際の業務を体験しながら、業界の仕事を理解することが目的だと思います。
調べたところ、インターンは大きく4つの種類と3つの期間に分けられるみたいです。
4つのプログラム型
①講義セミナー型
→事業内容の説明や、セミナーを受ける
企業の社員による業務内容や、業界の状況などの説明が主となる短時間のプログラム。
②業務体験型
→職場で見学や業務体験を行う
説明会やセミナーでは伝わりづらい現場の雰囲気を理解するため、オフィス・工場の見学や、職場での軽作業を体験するプログラム。
③課題突破型
→与えられたテーマを処理する
実際の業務に即したテーマが与えられ、課題の解決のためにグループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションを行うプログラム。
④実践型
→実際に職場での業務を行う
業務範囲や期間の制限はあるが、職場に通って実際の業務に従事するプログラム。
インターンシップの期間
①2〜3日
→社会人として働くイメージがつかめない、複数の業界で情報を得て視野を広げたい、自分がやりたいことが決まっていない人向け。
②1週間前後
→志望業界、職種がある程度定まっていて、開催企業の社風や技術に深い関心を持っている人向け。
③1カ月以上
→具体的で明確な目標がある、志望する業界がはっきりとしている人向け。
インターンシップの種類や内容 - 就活準備 - マイナビ2023
またこれらのインターンには、アルバイトと同様にお給料が発生する場合もあります。
就活は、まずインターンから始まるのが一般的ですが、枠のインターンをやってみた感想は「これら普通のインターンとは少し毛色が違った気がする」というものです。
枠のインターンで私がやっていたことは主にこの2つです。
①白井さんとクライアントさんの打ち合わせに入って議事録を取ること。
②打ち合わせ内容から、疑問に思ったことについてリサーチをして解決すること。
あと、後半は
③企画書のたたきを作成
したりもしていました。
「インターン生が社長の打ち合わせについてまわる図」はインターンの形としてあまり聞きません。
そう考えてみると、枠のインターンは「インターンとして成り立っていたのか」不安です。
私は元々PRに興味があり白井さんとご縁がありましたが、白井さんと知り合ったのは枠ができる前だったし、別に枠に就職したくてインターンをしていたわけじゃないです。
他の枠インターンの人たちも、就職を考えている業界はバラバラです。
では、枠とインターン生は、何に対してお互いの価値を感じていたのでしょうか?
私個人の感覚としては「もらってばっかりだった」と思っています。
枠代表の3人はもちろん、クライアントである社長たちともたくさんお話させていただいたし、PRの知識や経験ももらって、さらにプロジェクト単位でお給料もいただいていました。
私は、その分の価値を枠に返せたのかな?と、不安で疑問です。
これを検証するべく、今回は同じ枠インターン生の関山さんと、私が関わらせていただいた会社の社長3人にインタビューをしてみることにしました!
そして枠の白井さんにもお話を聞きながら、果たしてインターン生と枠はwinwinな関係だったのか考えてみます!
インターンの視点
私の個人的な目線だけでなく、他のインターン生が枠のインターンをどう思っていたか知るために、同時にインターンを卒業する関山さんにインタビューしてきました!
質問とその回答を抜粋して紹介します!
藤元:えーっと、関山さんも枠のインターンとして色々やってきたと思うんだけど、実際に打ち合わせとかに入ったりしながら色々関わってた会社ってどこがあったっけ?
関山さん:えーっと、2つあって!1社目がフロンティアリンクと…もう1つが、ピーペックかな!(参照:フロンティアリンク株式会社、一般社団法人ピーペック)
藤元:あー! あれだ、ホームページのデザイン変えたいって最初ずっと言ってたやつ(笑)……じゃあ、2社の打ち合わせとか入る中で、インターンとしていつもやってたことって何がある? もしかしたら私とほぼ一緒なのかもしれんのやけど……関山さんって普段何やってた??
関山さん:多分、ほとんど藤元さんと一緒。会議の議事録を取るのと、私もリサーチやってた! あとは、ワークショップで出た課題をまとめてたかなあ。
藤元:なるほど! 確かにほぼ同じやけど、ワークショップのまとめは私はそんなにやったことなかったかも! 社長の言ってることの変化をまとめたりはしてたけど。枠のインターンをしている中でなにか身についたこととか、これできるようになったなーってこと、ある?
関山さん:んー……難しいな(笑)……あ、でも、自分が使ったことなかったツールを知れたことは良かったかも。Scappleとかもともと全然知らんかったけど、使ってみてめっちゃ便利やなって思った!(Scapple | Literature & Latte)
藤元:関山さんもScapple使ってるんや! 私も便利そう~って思って買って、めっちゃ使ってるなー。確かに「社会人ってこうやって情報整理してるんや」って気づきがあったかも! 枠のインターンの雰囲気ってどうやった?
関山さん:私は途中から幽霊部員みたいな感じで、しばらく行けてなかったりもしたけど、ちょくちょく声かけてもらってた。インターンの仕事だけじゃなくて、キャンプとかイベントにも呼んでくれたりして、楽しかった!
藤元:おー、確かに「これって、インターンが参加して大丈夫なの?!」って思うような場所にも呼んでくれてたよね。行っても変な空気にならないし、おもしろかった〜。関山さんって就活中、他のインターンにはいったりしてた?
関山さん:短い期間のものには行ってたかな! セミナーとグループワーク系のやつで、1日のやつもあれば数日くらいかかるやつもあった!
藤元:へー! 私、他の企業のインターンにほとんど行かなかったからあんまりイメージが湧かんのやけど、そういう普通のインターンと枠のインターンに違いってあった?
関山さん:んー……普通のインターンはカリキュラムに沿って作業する感じかな。あと「その会社に受かりたいから行く」みたいな雰囲気もあった。枠は、もちろん議事録とか必須の業務もあるんやけど、その一方で自分のやりたいこともかなりさせてもらったなーって! そういう違いはあったかもなー。
藤元:へー! なるほど。でも同じ学生としては「就活を通して会社に受かるか」を意識しちゃう気持ちもわかるなあ。じゃ、普通のインターンと枠のインターンのどっちもを経験した関山さんがさ、「枠からもらってたもの」ってなにか思い浮かぶものある?
関山さん:えー、もらったものか……。もらったものだと、お金や時間をたくさんもらってた感覚は藤元さんと同じかなー…。あ、あと1つあるのは、急に「長野行きたい」って言ったときに肯定してくれたのは嬉しかったかな。インターンって勉強になる反面さ、どうしても時間的に縛られたりする部分もあると思うけど、枠はそんな感じがあんまなかったかなーって。
藤元:あー、言ってたな!「長野行きたいです」「いいじゃん!」みたいな会話してるの見て「長野!?」ってなった記憶ある(笑)
関山さん:そうそう、あの時(笑)
藤元:枠とインターンについてもう少し一緒に考えたくて。「枠あるある」みたいなのがあれば教えてほしい!
関山さん:枠あるあるか……例えばインターンやと、なんかみんなプライベートではどんなことしてるか全然わからんかも(笑)
藤元:あー! 確かに……みんな境遇? というか、キャラはバラバラっていうか、普段なら多分関わらんような人たちが集まってる感じはする。あと、枠を通して関山さん的に「自分のここが変わったな」みたいなことあったりする?
関山さん:そう言われると……何かあるかなあ。あ、フッ軽(※フットワークが軽いこと)になったかも! 自分がやりたいこととか頼んだら意外とやらせてもらえて、何でもやりやすかったな!
藤元:元々フッ軽なイメージあったけど!! フッ軽って言葉でいうと、呼ばれた場にインターンが行っても「なんかいづらいのかなー」って最初は思ってたけど「なんやコイツ」みたいな顔しないでくれる人ばっかりで、楽しかったなー! じゃあ最後に、枠に関わる人たち……クライアントさんから学んだことがあったら聞きたいな。
関山さん:私は病気を持ってる人とか、福祉の分野の人と関わることが多くて。世間的にはネガティブに捉えられかねない分野やけど、私はかっこいいな、仲間に入れてほしいなと思えたから、それは良かったなって思う!
藤元:それはすごくいい変化やね! 関山さん、ありがとうございました。
関山さん視点の「インターン生と枠の関係」は、大体私と同じような感覚で、関山さんも「もらったものが多かった」と話してくれました。
インタビューの中で私が関山さんらしいなと思ったのは「長野に行きたいのでインターンをお休みしたいと伝えたときに肯定してくれた」という話です。
「インターンは勉強になる分、時間の縛りもある」というくだりがインタビューにありましたが、関山さんや私がそれをあまり感じていなかった理由として、枠から「自由な選択肢」をもらっていたことがあるのかなと思います。
社長たちの視点
ここまで、インターン生の視点から「会社からもらっていたもの」について考えてきました。
総括としては「やっぱりもらいすぎじゃない?」という感じでした。
そこで、ここからは実際にいろいろな知識や経験を与えてくださり、大変お世話になった社長たちにインタビューしていこうと思います。
①福井さん(IMARI株式会社)
藤元:IMARIって今、会社にインターンって入れてるんですか?
福井さん:今はいないんですけど、過去にきてもらってたこともありました!
藤元:知らなかったです。段ボール会社のインターンってどんなことをやるんですか?
福井さん:みんな工業系の学生で、一週間くらい 来てもらいましたよ! そのときは学生に段ボールを渡して、自由にいろいろ作ってもらいました。めっちゃ材料使っていかれましたけど(笑)。シーソーみたいな作品を作ってたりしてましたね。
藤元:なるほどー。あんまり想像できないけど、自由に作品が作れるってだけで楽しそうですね! 今はインターンは取っていないそうですが、そのときはなんでインターンを受け入れてたんですか?
福井さん:大卒の子たちの受け入れとして、都内の大学から来てくれたらいいなと思ってやってました! あとは会社の認知度UPの意味もあったかな。 IMARIの歴史的な背景とかも勉強してもらいましたよ。IMARIにあって都会にないものってやっぱり歴史かなと思うので、会社の文化や歴史を反映して、プロダクトに落とし込んでもらうカリキュラムを作ってました!
藤元:実際にカリキュラムを作ってやられてたんですね! なんで今はインターン入れてらっしゃらないんですか?
福井さん:そのときは県の事業と提携して、受け入れしてた感じなので。県の担当者が興味のあるインターン生を連れてきてくれて…みたいな感じで。
藤元:なるほど。過去に受け入れていたというのも踏まえて、今後インターン制度を再開するときに、こういう学生さんが来てくれたらいいなーみたいなイメージはありますか?
福井さん:インターン生に僕自身が求めることはあんまりないですね。ただ「学生たちを受け入れるにはどういう会社になればいい?」みたいなところは考えていきたいから、学生にヒアリングできる機会があればいいなと思います!「田舎の企業にわざわざ都会から来る」って、かなり強い意志がないとできないんじゃないかなーって思うので、そういう学生の話を聞ければヒントになるなーと。
藤元:確かに「都会の大企業に就職したい!」という動機でインターンに参加するのはイメージがつくけど、IMARのインターンでシーソー作ってた子たちが、どんなことをしたいと考えてたのかはちょっと気になります。…あと、質問の方向が変わるんですけど打ち合わせの中でたまに私の意見とかを聞いてくださったことがあったと思うんですが、学生の意見として、聞いてどう思ってましたか?
福井さん:素直に「本質を突いてるな」と思ってましたよ。「自分以外の人が見てもそう思うってことは、そういう会社なんだろう」と感じていました。新卒の子や、ふだん関わり合いのない人に打ち合わせに参加してもらうと、出てくる意見が新鮮で参考になるなーと思ってました。
藤元:ありがとうございます! 生意気言ってるんじゃないかと心配だったので嬉しいです(笑)。最後に、逆にインターンに対して聞きたかったことってありますか?
福井さん:うちの会社で働きたいと思う瞬間はあった?
藤元:最初は社員さんの話を聞いてギクシャクしてるのかなとか、居づらい環境なのかなと思っていました……。
福井さん:そんなふうに見えてたんだ……。
藤元:でも、皆さんが意見を出し合う場面を見ると、みんな思っていることは一緒で、その共有が難しくなっているだけか! と理解できました。それからは「楽しく仕事できるかも!」と思えるようになったと思います!最終的に社員さんとの関係性も明るくなって、本当によかった。福井さん、インタビューもありがとうございました!
②西村さん(株式会社すみなす|GENIUS(ジーニアス))
藤元:現在進めている、新規のプロジェクトが始まってから、色んな面で変化があったと思うんですが、その中で一番印象的なことって何ですか?
西村さん:これまで、色んなことをひたすら考えまくって整理しながら、水面下でたくさん動いていた時期だと思います。そんな中で、一番印象に残ったことは、やっぱり「生きづらさを面白さに変換する」っていう言葉が自分の中でしっくりきたことかな。
藤元:なるほど。確かにひたすら考えまくってたイメージあります! 私としては会社ができあがる過程を覗き見している感覚でめっちゃ面白かったです。でも、すごく頭を使いながら議事録を取ってたんで、毎回疲れてました(笑)ジーニアスは普段インターンって取ってらっしゃるんですか?
西村さん:今はいないけど、佐賀大学の学生団体がジーニアスの作品をキュレーションしてイベントをしてくれてたりはありました。普段は、学生のアート作品を販売したりアート教育を推進したりしているみたい。
藤元:へー! 知らなかったです! アート系の学生団体ってあるんですね。これから学生と関わる機会があれば「こういうかたちで関われたらいいな〜」みたいな理想ってありますか?
西村さん:僕は、ジーニアスはあくまで素材だと思ってるんです。だから学生もだし、他にも色んなところと関わることで面白くなっていくんじゃないかと思うんです。自分たちから面白がって新しいものにどんどんチャレンジしてくれる学生がいたら、ぜひ関わりたいなーと思います! 失敗なんてどんどんしてくれていいので。
藤元:なるほど。活動的な学生も多いので、興味がある子が関わってくれたらお互い楽しそうです。あと、西村さんってかなり積極的にインターンの意見を聞いてくださいましたよね。社会を何も知らない一学生の意見って、生意気だったんじゃないかと不安で。西村さんは、私の意見を聞いてどう思っていましたか?
西村さん:人間はひとりひとり生活歴・趣味嗜好も全く違うので、アートの分野においては全部の人の意見が参考になるんですよ。だから、学生だから生意気とかは全くなくて! 単純に藤元さんの意見を参考にしたいと思って、話を振ってました。
藤元:わー! 良かったです。私、西村さんと白井さんの打ち合わせには最初から入ってたのもあって、結構感情移入してたというか、色々私なりに考えることが多かったなと思うので、聞いていただけて嬉しかったです。ありがとうございます! じゃあ最後に、逆にインターンに聞きたかったことがあれば教えてください!
西村さん:藤元さん的に、どうやったらfaは売れると思いますか?
藤元:アート作品って、意外とメッセージ性ではなく、ぱっと見で可愛いと思って買う人の方が多いのかもと思います。あと私の場合、直接触って買いたいので、アート作品に触れられる場所で、実際に見て買いたいと思うかも!
西村さん:なるほど。僕もマルシェなどで「出会って買う」みたいなのがfaには合っているのかもなと思ってます。あともう一つ。学生目線で、ジーニアスとかfaがどうだったら関わりたいなと思いますか?
藤元:ファッション的な意味でいいなと思ってくれる子か、あとは福祉などへの感度が高い子はシンプルに興味を持ってくれるんじゃないかなと思います。ただ、ジーニアスに関してはこの2つの要素を良いバランスで両立してる、西村さんに似たような学生が集まったらお互いに楽しい関係性になるんじゃないかなって思います!
ー大企業にはないジーニアスなりの期待値を作ることができれば、学生の興味をひけるかもしれないですね。(白井さん)
次回のブログにて、私のインターン日記はおしまいとさせていただきます。次回はいよいよ、枠代表の白井さんにお話を伺い「枠とインターンの関係性」を考察しようと思います。